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 何事にも動じないかのような素振りをしていたが、実際は神経質で傷つきやすいのだろう。小さなことが気になるので、自己防衛として世界に対して無関心や不干渉を貫いているにすぎない。

 なぜあの時、あそこまで自分の感情に素直になってしまったかは分からない。いつもなら嘘で乗り切ったはずだし、少なくとも嘘をつく姿勢は示したはずだ。

 それもしなかったのは、もう限界だったからだ。

 靴の裏底はある一定の厚さまでは擦り切れるだけだが、ある時ぽっかりと穴が開く。毎日毎日同じ靴を履いて修繕もしないと、いつかこうなる。そしてある一瞬の構成集団の内において、感情を全てさらけ出してしまうことになる。

 一般的に素の感情をさらけ出すのは、恥ずべきこととされている。俺もそう思う。だがそんなことを考える余裕もないほどに追い詰められた。ここは一旦逃避するしか方法はないと思う。

 

2017.02.14 9:38